mina’s blog

二児の母。アメリカのユタ州/コロラド州で応用行動分析(ABA)を駆使して国際認定行動分析士(BCBA)、ユタ州認定行動分析士(LBA)としてアメリカをベースに活動中!ユタ大学特殊体育修士号。フロリダ工科大学ABA 大学院コース終了。問題行動児大好き🌱 minafujiwara42@gmail.com 

自傷行為。

って言っても、このケースの場合ひどいケースではないんですが、行動自体は自傷行為のカテゴリーに入る事例です。

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この子は多い時で6時間で約400回以上自分の胸の辺りを手のひらで叩くと言う行動が続いていました。

 

力は強くないんですが、それでも回数がここまで増えると青アザになってしまうほど。。。

当然、親御さんも凄く心配されて。

 

色々なアセスメントからデータの分析までしてみたんですが、どーも結果がしっくりこない。

 

スタッフとも結構話して、実際に結構な時間を費やしてその子を見てみて。

 

そしたら、、、

 

 

分かっちゃったんです🤩🤩

 

 

嬉しい時や興奮した時に集中して叩く!!!

 

で、そう言う状況になる時や、なった時に

「手をぎゅっとしてみなさい」

 

など口頭で色々指示をしてみました。

 

データ分析の結果、

恐らく胸の当たりを叩く行動は何かしらの刺激を得る為の行動だったので、

それに代わる

「何らかの刺激を得られる代用の行動」

を教えようという事で

「手をぎゅっとする」

と言う指示を出したのです😃

 

で、

 

結果。

 

✖️✖️惨敗っっっっ✖️✖️

 

😅

 

 

はっっっ!!

😱

忘れていました!

 

その子の場合、こちらの目的や意図がバレると

逆にやらなくなる、と言う。。。

行動もあって😅

 

バレちゃった理由は。。。

「手をぎゅっとしてー」

と言う指示が多すぎたのもあります。

何せ、400回叩いてたんですから😅

 

しかも、その指示が必ずその子が胸の辺りを

叩いてから出てたんですね。

 

この子は、凄いでしょ!

指示を出しているこちらのパターンを完全に読んだ!!!

正に私がクライアントの行動を分析で常にしてること‼️

 

行動パターンを読む。

 

完全に読まれました🤣

 

でもね。

そこでこっちも負けるわけにはいかない💪

 

 

なので、それならばという事で。

 

 

ま、こちらの意図がわかっても納得してくれる人だったら全然いいんですが、相手はそうじゃない。

 

なので、

その行動が起こる前に何か意味のある「役目」的な指示をしてみました!

 

例えば、

データ分析で行動が起こる大凡の時間帯などが分かっていたので、

その状況に入る直前に、

「これ、◯◯スタッフに渡してきてくれる?」

や、

「ちょっと、これ持っててくれる?」

などなどの「役目」の指示。

 

子供の問題行動を正そうとする時、正そう正そうと言う思いが強くなるあまり、

「やらない」行動を指示してしまったり、

「やって欲しい行動を指示していない」

ことが多々あるんですね。

 

例えば、

「それ止めなさい!」

や、

「ダメって言ったでしょ!」

や、

「なんで言った事やらないの!」

などなど。

 

やらない事をメインに指示を出すと、逆に何をすればいいかが超不透明なもんで、

大概は相手も困惑してしまう。

と言う結果なんですね。

 

なので、

同じ問題行動が再発する。

何故なら代わりになる行動を教えていないから。

 

全てではありませんが、そう言う状況が多いんです👩‍🏫

 

話を事例に戻しますね。

 

で、この代用の行動、つまり、

「スタッフのお手伝いをする行動」

を導入してから、

なんとなんと教科書の例に出てくる様に行動があれよあれよという間に改善されているじゃないっすかー!!

 

作戦実行から丁度一ヶ月。

 

データには誤差もあるのですが、それを考慮してもグラフはしっかりぐぐーーーっと下がってる📉👌👌👌

 

✨✨とーーーっても嬉し✨✨

 

お家でも同じ様に

「意味のある事」

をさせてもらいました。

これは、例えばお家でのお手伝い。

子供なら嫌がる子も結構いる中で、この子は嫌な顔一つせずやってくれるんだそう。

ママやパパのお手伝い、

したかったのかも。

親御さんからの報告では家でもこの行動は劇的に改善されたという事👌👌👌

 

 

それと、この作戦で功を奏したもう一つの理由。

 

それは、

子供に限らずなんですが、

意外と「責任」を与えるとで自分自身の行動への注目が

「自分に出来ること」

「やること」

になって行動改善に繋がったりすることが多々ある。

という事なんですね。

 

うちの子がお駄賃制を始めたのもこの理由 (前回のブログでもブーブークッション(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)の話題でちょろーっと書いてあります)。

 

小さくても大きくても達成感のある人生って大事かも〜〜〜✨✨

 

勿論、「責任」はそのレベルに合っていなければいけないし、何でもかんでもな訳ではないんですよ。

ただ、特にこの子の場合、

ある程度の年齢と能力が備わっていても、

ある特定の部分だけ格段に欠如しているという事で、

無意識でも、無意識じゃなくても周りが

「「「できない子」」」

のレッテルを貼っているように見えて、

丁度それも改善の余地有りだなーってちょっと見てたところでした。

その子にしてみたら、色々したいのに機会が与えられていなかったんですね。

 

この先戦実行以来、

- 笑顔が増えました!

- 冗談が通じるようになりました!

- 言葉数や会話が増えました!

- グループ行動に前よりも積極的に参加できる様になりました!

 

予想外の良い結果がもれなく沢山付いてきてとっても嬉し!!!

 

と言う訳で、 今日はこの辺で。

 

🙇🏻‍♀️🙇🏻‍♀️🙇🏻‍♀️