mina’s blog

二児の母。アメリカのユタ州/コロラド州で応用行動分析(ABA)を駆使して国際認定行動分析士(BCBA)、ユタ州認定行動分析士(LBA)としてアメリカをベースに活動中!ユタ大学特殊体育修士号。フロリダ工科大学ABA 大学院コース終了。問題行動児大好き🌱 minafujiwara42@gmail.com 

逃避型の問題行動

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今日は、「逃避型問題行動」の過去の事例です😊

 

この子は全っ然大人の言う事を聞かない子でした。

何につけても「No!!」で、特に親やスタッフの言うことはほぼ聞かない😅

無理矢理押し付けようもんなら、家出する始末。

家出って言っても、数十分で帰って来るなんて言う家出じゃなく、下手したら数日。

しかもその子は、上手く意思の疎通ができない上に、勝手に空き家に入っては、まったりすると言うツワモノ。

色んな方法を試しましたが、ことごとく全滅😅

楽しいも、ポジティブも、目で見えるようなご褒美制度も、因みに叱るも全部まるでダメ🙅‍♀️

しかも心を開く人がホント少なくて、親御さん以外で私含めて3人!

少なっっ!!

3人いたらいいんですが、この3人だけでその子のシフトは組めません。

しかも、私は行動分析に特化したポジションだったので、スタッフとしては入れないシステムで、となると二人でこの子のシフトを回すなんて不可能!

それでも何とかかんとか試行錯誤しまして、親御さんにも家での行動パターンのデータを取ってもらって。

大変でした、本当に。何度も親御さんとミーティングをしたり、実際に家に行ってみてみたり。

 

それで、はっっ!

分かっちゃったんです🤩🤩🤩

 

その子は、何せ なにかを言われてやるのが大嫌いだったんです😆

私、その気持ちスンゴイ分かるーー😅

 

なので、「あれをしなさい」「これをしなさい」って言うのを一切やめました😃

親御さんにもやめてもらいました。

その子の今までの日課は、学校から家に帰るとすぐにいくつかのお手伝いをしなければいけないルールだったんです。

お小遣いもお駄賃制で、やらないと貰えない。

その子は、実はお手伝いは好きだったんですよ。

だた、自分のペースでやりたかった。

「お手伝いをする」と言うのが目標だったので、自分のペースでやろうが、どの順番でやろうが夕飯の前に全部終わってたらオッケーなので、親御さんと話して、「何も言わない方法」をやってみることにしました。

 

家で取ってもらったデータ

によると、その子のお手伝いの達成度は約30%。

何も言わない方法を始めて2週間。

お手伝いの達成度は何と70%まであがりました!

何も言わないで、勝手に40%の伸びはホントあっぱれです🤩

 

何も言わない方法の効き目があるのは逃避型の問題行動の時に有効だとされているんです。

何故なら、、こちらから何も言わないので、逃避の仕様がない😆

 

この子の場合、既に何をしなければいけないかは分かっていて、何をしたらご褒美がもらえるかもわかっている。

なので、それを踏まえた上で「お帰り~!」以外は何も言わないことにしたんです。

そしたら、二日後。

「お母さん、何かやりたい。」と言い出した!!!!

そうやって言われたら、すかさずしかも非常にナイスに

「じゃあ、〇〇や〇〇をやる?」とお手伝いの提案する。

しかも、最初はできるだけ簡単で、すこーしずつ難易度を上げて行く。

で、結局全部できて、お駄賃も貰ってみんなハッピー✨✨✨

この何もしない方法で、家出もなくなりました!

このケースの一番の功労者は親御さんでした。

今まで何年も何かを言って子供の躾をしてきたその親御さんに「何も言うな」って言うのは本当に酷な話です。

言わないで何が変わるんだ!って思っちゃいますよね。

親御さんの行動が変わったのは、データを取ってからでした。

お手伝いの出来が30%だと言うのを見て、言っても効果がないと分かってくれたんです。

やっぱり百聞は一見にしかずです。

私も母親をしていて、何も言わないがどれほど大変かよーく分かります。

特に忙しかったり、一生懸命なお母さんほど言い過ぎちゃったりするのかもしれません。

私含めて😅

今夜も旦那さんに「みな、もう少しゆっくり話してあげなよ。」と言われたばかり。。。

怒ると早口になるんです、私😅

すこーしだけ観察のつもりでそっと見守るだけ、って言うのも案外ありなんでしょうね😉

 

次回へ続く。。。

minafujiwra42@gmail.com