BCBA行動分析士のお仕事
行動分析士は具体的に何をするの?ってよく聞かれます。
仕事をする時、私はその子達を取り巻く「環境」を物凄く、ありえないくらい見ています。
そして、情報が大体揃ったところで、素知らぬ顔をしてその環境を先回りでこっそり変えて、「できる環境」の下準備をしていくんです。
彼らができた時、あたかも彼女達ができたかのように振舞う。彼らにしてみたら、
何故か彼らが「できた」と感じた時には何故か私がいる。そう、私=幸運の女神の様!!・・・って、その環境を作ってるんだけなんですけどね。
最終的には女神がいなくてもいつでもどこでもできる様に持って行ってあげる。それが、私のお仕事です。
素敵でしょ。
例えば、ある子供を連れてお散歩へ行きました。その子は雪を踏むのが大好き!雪で遊ぶのは大賛成だし、むしろ私も一緒にやりたい!(私、岩手の田舎出身です)。
この環境がただのお楽しみのお散歩なら、絶対「思い存分踏んでこーい!!」って言って送り出します。でも、これは療育の一環の「お散歩」。
外で危険な行動なく過ごす事、「外」という環境を使って、今まで学習したことを般化を学ぶのが目的です。なので、雪を見た時、いくら楽しそうでも、一緒にいる大人に「あそこに行って遊んできていい?」と聞く、と言う一つの過程を入れたい。。
だって、突然ばばばーっと走ってもしそこに車でも来たら大変でしょ。
その公園の様な所にはには大きな雪の山ともう少し先には小さ目の雪の塊がありました。その子は体がとても弱く、ちょっとズボンの裾が濡れただけでも風邪をひいてしまいます。
私の頭の中では
{雪で遊びたいのは分かってる。遊ばせたいけど、風邪はひかせられない。でも、これ絶対好きだし。だし、そこを通れば何がなんでも雪山に上ろうとするだろう。}
{雪山に行くのを阻止したら恐らく叫びまくって地面に転がって泣きわめくだろうな}
{でもやっぱりあそこの大きいのはダメだ}
{じゃあどうしよ。待てよ、あっちの小さい方なら、洋服も濡れずに短時間で踏み終わるし、いけるかも}
{よし、それで行こう。}
これは簡単な環境の評価です。
で、次はどんな作戦で行くか。
言葉で「ダメ」と言っても聞くわけがない。理解してても行動に移せないかもしれないし、全く分かってないかもしれない。
{とにかく、あそこのでっかい雪山は避けたい。じゃあ、その雪山より楽しい事をやってやろう。で、そこさえ通過したら、小さい雪の塊で「雪を踏みたい」と言わせて「勿論いいよ!」と言って遊ばせてあげよう}
と作戦を立てる。
これは、プランニング(計画)です。
んで、実践!
手を繋ぎ、一緒に歩いていく。雪山が近くなる。
「よし、じゃあ、ここから一緒に走るよ~!よ~い どぉぉぉん!」で、
「わあぁぁぁぁぁぁ!!!」と叫び?(笑顔でね)ながらダッシュ!
ひたすらダッシュ!
雪山を通過して雪の塊までダーーーッシュッッッ!!!
で、小さい雪の塊まできたら、止まる。手は余計にしっかり握る。偶然を装ってその子の顔を見てみる。
数秒待つ。
何もなし。でも、雪の塊を頑見してる。(爆笑。心の中で)
待ってましたとばかりに、
「何がしたいの?」と聞く。
で、やっと「雪を踏みたい」と言う。
「いいよおぉ~!」と言ってあげる。
よっしゃあぁぁぁぁ!!!コミュニケーション成立です。
何だそれ!って思うでしょ。
そうなんですよ、こんな事の繰り返し。
毎日私の「よっしゃー!」が増える、が彼らの成功に繋がると言う本当に素敵なお仕事。
すいません、つまらなかったでしょ。
私は、、、スンゴイ楽しそうにこれを打っているのを想像して下さい。
あー、楽しかった。また書きます。