行動改善と人間関係。
初めてアメリカに来た頃、
「アメリカは空が広いなー!!!」って感動したのを思い出して、最近はよく空を見上げることが多くなりました。
なんて、私のことなんてどうでもいいですよね😅
さて、行動改善と人間関係についてです。
そんな難しい話じゃないんです。
基本、私の仕事は子供達がメインのクライアントです。
ですが、その子を取り巻く「環境」が実はもっと大事だったりするんですね。
つまり、親御さんや学校の先生達、祖父母の方々、兄弟姉妹などなど直接その子供と頻繁に若しくは常に接してる人達です。
行動分析協会が力強く言っているのは、
そのクライアントを取り巻く「人達」も間接的に私のクライアントだと言うことなんです。
この事例はある家族なんですが、お母さんが割とABAについて知識があって私が作るプログラムにも積極的に学ぼうとしてくれていたんです。
このケースはこの家族だけで二人お子さんが私達のサービスを受けていました。
そして、他にも小さいお子さんが数人いると言う子だくさんのおうち。
問題行動は、
1、親御さんの言う事を聞かない、
2、お手伝いをしない、
3、物凄く叫ぶ、
4、兄弟姉妹喧嘩もスゴイ
5、エスカレートすると物を投げる、そして、
6、酷くなると兄妹全員一緒に長時間叫ぶ
などなど。
この子の達の場合、学業に関しては全く問題がないんです。
むしろ天才。
例えば低学年なのに中学2年生並みの本がスラスラ読めたり、一年生になってすぐで掛け算の仕組みを誰に教わる事なく分かっちゃったり。
実はこう言う子達は、天才すぎて学校の行動が悪くなったりすることがよくあるんです。
アメリカではそう言う天才達だけを受け入れる学級や学校があります。
そうしないと、他の子に比べて出来すぎて、授業がつまらなくなって、結果、他の子にちょっかいをかけたり、暇すぎて悪さをしちゃうんです😅
私なんかからしたら、なんて羨ましい悩みなんだと思いますが、本人にしてみたら大問題です。
で、このケースでは社会性や身の回りの事をできるようになると言う点に重点を置いて私達がアセスメント(検査)をして、行動指導計画を立ててお家にスタッフが行って、指導計画に沿って教えると言う感じなんです。
このケースは上記した問題行動の他に「片付け」ができないと言うことが結構大変な問題だったんです。
そして、実はもっと大変な事に。。。
親御さん達も片付けができない。
家の中はいつも破茶滅茶。
これは想像を絶します。
足の踏み場もないって言う言葉はこの状況を説明する為にできた言葉なんじゃないかと思うほど、「足の踏み場がない」がよく似合う家の中!
これはどうしたもんかと思いながらいた訳です。
この状況の場合、子供達にお片付けができる様にこちらがいくら指導をしても、お手本になる日常がなければ教えたスキルを保つ事が出来ません。
だよね、親からか!!
って事で、先ずは。
人間関係から。
やっぱり大人の方が面倒くさいですよ😅
「先ずは、お家が非常に汚いので、お父さんお母さんの方で毎日必ず掃除洗濯ができる様になって下さいね。」
なんて言えるわけない!!!
しかも言ったところで、私が嫌われて終わるだけだし🤣
なのでそれは言いません。
少しずつ人間関係を築くところからはじめました。
子供達の指導計画を立てるのに何度も会って話をして、お母さんだけじゃなく、お父さんとも話しをして、うちの旦那さんや子供達の話をしたり。
子供達の指導計画の中に親御さん達の目標って言うところもあるんです。
そこに「学ぶ環境の整理整頓」と言うアバウトな言い回しの目標を立たり。
とにかく足繁く通って、頻繁にコミュニケーションを取って。
すみません、ちょっと逸れます。
大人って不思議だなと思うんですが、きっと昔は「人の話しを聞く」って言う教育を受けていたから、ちゃんと「うんうん」って人の話しを素直に聞けてたはずなのに、
何かを境に、人にはあれこれ言うくせに、いざ自分が何か言われたり、訂正されたり、意見されると否定したり被せて話しをしたりする様になる人もいる。
そして周りから煙たがられたり、自分の立場が悪くなったりする時もある。。。
でもね、もしかしたら、そう言う人は何か過去があって素直に「そうなんだね」「そうかもしれないね」と一旦吸収するような行動をどこかに置いてきてしまっているのかもしれないし、ストレスかもしれないし、「立場」があって言えないのかもしれない。
だから、頭から大人の行動を全否定する事はなんかこう解決策として機能しないじゃないかと。
はい、すみません。
いつものように逸れてしまいました😅
戻します。
なので、やっぱり私自身も「お手本」として行動を見せる必要があるよなって思って。
ある日、その御宅を一緒に片ずけました!
3時間。
終わりません😅
だよね。。。
次にお宅にお邪魔すると元通り🤣
ですよねー。。。
また3時間。
終わりません。
一瞬の満足感しか自分を奮い立たせられない感情になりかけます😅
次にお宅にお邪魔すると元通り🤣
そうなんです、分かってはいても彼らを信じる事を諦められなくて、そんな事を繰り返していたんですが。
遂に会社のディレクターにも掃除は止めろと言われ。。。
でもね、諦めません。私、昭和の体育会系なんで、そう簡単に諦めるようには育てられていません😆
だって、その親御さんだって片ずけ方分からないのに、誰かが教えて見せてあげなかったら、子供達が出来るようになる訳がないじゃん!!
なので行く度に、少しだけでもお片づけの「お手本」をし続けること1年半。
家、綺麗になってきた!!
わーーーーーーー💚💚💚
毎日10分でいいので家族みんなでお片づけをする事を習慣化してもらいました👏👏👏
そしてある日、スタッフからメールが来ました。
「家がすんごい綺麗になっていました!!!」
✨✨✨って✨✨✨
できたんだねー!!!
やってて良かった、と思えた瞬間です💪💪💪
私達BCBAは「人」の人生のお手伝いと言う重要なお仕事です。
なので、人を傷つけたり、偉ぶったり、攻撃したりするような行動は取ってはいけないんです。
お家が汚いからって悪い人ではないし、
子供が言う事を聞かないからって悪親でもない。
その人の過去や置かれている環境で人の行動って簡単に変わっちゃったりするんです。
この家の場合、小さい子が一人じゃない、障害と診断された子が複数いる、お父さんの仕事が朝早くから夜遅くまであるなど、ざっと見ただけでも人生相当頑張ってる〜〜!!!
こうした方がいい、ああした方がいい、と言葉で指示をする方法(verbal instruction)は、ある程度は効果的な場合が多いですが、反面、短所も持っている。
このケースでもいろいろ学ばせてもらいました。
世界中のお父さんお母さんってホントすごい人が多いですよ。
親業って滅多に褒められないんですね。
当たり前だと思われている割には、親になるコースとか学校とかもないし、子供にとって一番の基礎で土台で重要なのにサポートが少ない。
分からない知らないながら、何とか四苦八苦して子供を育て、生活を切り盛りする。
これと同じ事を会社やビジネスでやったら効率悪いったら、ねー。
それを日々やっているんだから、相当の愛と根性ですよ。
だからこそ、何とかしてお父さんお母さんを助けたい。
親御さんのサポートって凄く凄く必要だし、これからも最重点で行きたいと思っています。
と、私の決意を述べたところで、これにて🙇🏻♀️